今月の皮膚科学の専門ジャーナル(電子版)に、母子へのプロバイオティクス投与による小児のアレルギー性疾患への有用性を検証した系統的レビュー/メタ解析が、オーストラリアのグループ(Royal Children's Hospital, Melbourne)から報告されていました。
(Australas J Dermatol. 2019 Nov 12.)
プロバイオティクスは、アレルギー性疾患のリスク低減や改善に有用です。
(ヨーグルトが花粉症に効く、などが知られています。)
ただし、どのような菌種(の組み合わせ)がどのような疾患に有用であり、かつ、効果発現のための投与期間はどのくらい必要か、などについては、まだ議論があります。
今後、各自の腸内フローラを調べて、各自の体質や病態にあったシンバイオティクスによるアプローチが広がってくると考えられます。
さて、今回の系統的レビュー/メタ解析では、
母親の妊娠中から授乳中に至るまで、母子のプロバイオティクス摂取による小児のアトピー性皮膚炎リスクへの作用が検証されました。
具体的には、
主要医学データベースを用いて関連論文が検索され、
(MEDLINE, Embase, PubMed, Cochrane)
21報が系統的レビュー/メタ解析の対象となりました。
解析の結果、
まず、
菌種別のサブ解析によると、
特定の単一の菌種の投与では、
プロバイオティクスの混合した投与に比べて、
アトピー性皮膚炎リスクへの有用性は検出されませんでした。
今回の系統的レビュー/メタ解析では、
母親に対して、妊娠中から授乳中にかけて、
プロバイオティクスの混合(複数の菌種のプロバイオティクス)投与、
および乳児へのプロバイオティクス投与は、
アトピー性皮膚炎の高リスクの小児及び、
高リスクではない小児のいずれにおいても、
アトピー性皮膚炎の発症率を有意に低下させました。
DHCでは、次のような関連製品があります。
善玉菌ダイエット
プロバイオティクス、シンバイオティクスには免疫調節作用などもあります。
プロバイオティクス・シンバイオティクスが手術部位感染を予防:メタ解析
乳酸菌やビフィズス菌などのプロバイオティクスは、腸内細菌叢(腸内フローラ)のバランスを改善し、免疫調節作用や生活習慣病予防効果を示します。
乳酸菌は、ベーシックなサプリメントとして利用が推奨されます。
様々な乳酸菌が製品化されていますので、自分にあった菌種を選ぶことが大切です。
具体的には、1ヶ月ほど試してみて、整腸作用も含めて体調をみるようにします。
(整腸作用は、乳酸菌の摂取後数日間の間に変化を感じると思います。もし、軟便あるいは下痢傾向になってしまうのであれば、他の菌種に変更します。
また、1-3ヶ月から数ヶ月間のサイクルで菌種をローテーションしてもいいでしょうし、複数の種類を同時にとることも大丈夫です。
ヨーグルトなどの発酵食品でもいいのですが、数百グラムを毎日食べるのは大変ですし、
確実に乳酸菌を摂るには、サプリメントの利用が手軽で続けやすいと思います。
プロバイオティクスは、様々な有用性が示されています。
最近の研究では、次の報告があります。
プロバイオティクスによる脂質異常症改善効果:メタ解析
プロバイオティクスによるアトピー性皮膚炎の予防効果:メタ解析
プロバイオティクス摂取による脂質代謝改善作用:メタ解析
腸内環境を整える減量方法:メタ解析
DHCでは、プロバイオティクスとして、
乳酸菌
(届くビフィズスEX 30日分【機能性表示食品】)
ビフィズス菌+オリゴ糖
生菌ケフィア
複合サプリメント(グッドスルー)
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などを製品化しています。
また、プレバイオティクスとしては、
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があります。
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DHCは、トータルヘルスケア企業として地方自治体と連携し、健康づくり事業に取り組んでいます。ふるさと納税にも協力し、地方創生を支援しています。
地域での健康長寿社会の実現に、DHCとして貢献できるように努めています。
ビタミンMが認知症と脳卒中を防ぐ!―日本人が知らない健康長寿のための葉酸の効果
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