疼痛研究の専門ジャーナルに、静脈カテーテル施術の心臓病患者において、ペパーミント精油による抗不安作用を示した臨床研究が、イランのグループ(Kermanshah University of Medical Sciences)から報告されていました。
(J Pain Res. 2019 Oct 21;12:2933-2939.)
今回の研究では、
ペパーミント精油による疼痛や不安への作用が検証されました。
具体的には、
心臓病患者80名を対象に、
・ペパーミント精油の吸引による芳香療法、
・対照(蒸留水)の吸引の対照群
の2群について、
比較が行われました。
解析の結果、
まず、
疼痛の重症度は、
アロマセラピー施術群;2.95±0.98
対照群;3.42±1.33
でした。
(両群間に有意差あり。p=0.048)
次に、
抗不安作用については、
不安スコアの平均は、
アロマセラピー実施では、
3.75±1.08から 2.32±0.97へ
対照群では、
4.70±1.43から、2.10±1.42へ変化が認められました。
(介入後に、両群間に有意差なし)
なお、
介入の前後では、
各群において、有意な抗不安作用が認められました。
(p<0.001)
以上のデータから、
心臓病患者での静脈カテーテル術施行時の不安に対するペパーミント精油の芳香療法の有用性が示唆されます。
今後、補完療法としての臨床的意義の検証が期待されます。
アロマテラピーは、安全性が高く、補完療法として様々な分野に用いられています。
最近の研究では、
アロマセラピーによる認知症改善作用
アロマセラピーによる術後の鎮痛効果
アロマセラピーによるストレス軽減効果@看護師
アロマセラピーによる掻痒改善効果@慢性維持透析患者
も示されています。
なお、
日本では、アロマセラピーの精油(エッセンシャルオイル)は雑貨扱いになっており、
品質が玉石混淆です。
したがって、一定以上の品質を有する、質の高いアロマセラピー製品を選ぶ必要があります。
DHCでは、
アロマセラピーの関連製品を扱っています。
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DHCは、トータルヘルスケア企業として地方自治体と連携し、健康づくり事業に取り組んでいます。ふるさと納税にも協力し、地方創生を支援しています。
地域での健康長寿社会の実現に、DHCとして貢献できるように努めています。
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