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さて、本日の私的なお勉強日記です。
今月の血管外科の専門ジャーナル(電子版)に、ピクノジェノールによる下肢静脈潰瘍に対する有用性を示した臨床研究が、ブラジルのグループ(UNIVÁS)から報告されていました。
(Ann Vasc Surg. 2016 Aug 10)
慢性静脈不全症・下肢静脈瘤は、身体的精神的な負担を患者に生じます。
血管強化薬(ジオスミン / ヘスペリジン)が、毛細血管や静脈の強化の目的で投与されることがあります。
今回の研究では、
静脈潰瘍の治癒に対して、
ピクノジェノールと、血管強化薬(ジオスミン/ヘスペリジン)の作用が比較検証されました。
具体的には、
前向きランダム化比較研究として、
大学病院の血管外科外来クリニックから
下肢静脈潰瘍の患者30名を対象に、
・一日あたり150mg(分3)のピクノジェノール投与(n=15)
・ジオスミン/ヘスペリジン投与群(1日あたり900mg/100mg、分2)(n=15)
の2群について、
90日間の介入が行われ、15日間ごとに、潰瘍面積や罹患下肢の周囲径などの評価が行われています。
解析の結果、
ピクノジェノール投与群も、血管強化薬(ジオスミン/ヘスペリジン)の投与群も、
静脈潰瘍の治癒作用は同程度であり、
両群とも、罹患下肢の周囲径の有意な減少が認められたということです。
(P<0.0001).
以上のデータから、
下肢静脈潰瘍に対して、ピクノジェノール投与は、血管強化薬(ジオスミン/ヘスペリジン)と同等の有効性が期待できると考えられます。
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