機能性食品研究の専門ジャーナルに、運動後の筋肉痛に対する魚油サプリメントの有用性を示した臨床研究が、米国のグループ(Baylor University)から報告されていました。
(J Diet Suppl. 2016 Jul 21:1-12)
EPAや
DHAなどのオメガ3系必須脂肪酸は、抗炎症作用・動脈硬化予防作用、認知機能改善作用、抗うつ作用など多彩な働きが示されています。
EPAやDHAといったオメガ3系脂肪酸では、抗炎症作用を介した動脈硬化抑制作用による生活習慣病予防効果が知られています。
オメガ3系脂肪酸の抗炎症作用のメカニズムとして、以前は、オメガ6系との比率からアラキドン酸カスケードへの機序が考えられていました。
現在では、これに加えて、EPAとDHAの代謝物自体に抗炎症作用があることがわかっています。
今回の研究では、
レジスタンス運動後に生じる筋肉痛に対する魚油サプリメントの作用が検証されました。
具体的には、
二重盲検ランダム化偽薬対照試験として、
非レジスタンス運動のトレーニングを受けた女性を対象に、
・魚油サプリメント投与群:1日あたり6グラム(EPA:DHA=5:1)
・偽薬投与群:1日あたり6グラム(コーンオイルと大豆オイル)
のいずれかを1週間投与し、
その後に、単回のレジスタンス運動負荷として、
10セットの肘屈曲と下肢伸展の負荷が行われ、
続く1週間、VASにより筋肉痛が調べられています。
(この期間も、魚油サプリメントあるいは偽薬の摂取は、継続されました。)
運動負荷の48時間後と、1週間後に、
機能性運動時の筋肉痛および四肢周囲径が測定されました。
解析の結果、
魚油サプリメント投与群では、
偽薬群に比べて、
安静時の筋肉痛および機能性筋肉痛の低下傾向が認められました。
レジスタンス運動負荷時の静止時および機能性筋肉痛反応は、
偽薬群に対して、
魚油サプリメント投与群では、
それぞれ33%から42%低いという結果でした。
このとき、上腕および大腿の周囲径に有意差は認められませんでした。
以上のデータから、
レジスタンス運動のトレーニングを受けていない若年女性において、
1日あたり6グラムの魚油サプリメント投与によるレジスタンス運動負荷後の筋肉痛を軽減する、
と考えられます。
EPAおよびDHAには、抗炎症作用があることから、運動によって生じる炎症を抑制することによる作用と推察されます。
臨床研究におけるオメガ3系脂肪酸の投与量は、1日あたり数百ミリグラムから4グラム程度です。
また、EPA:DHA=2〜3:1の割合です。
日本人の食事摂取基準では、EPAおよびDHAの摂取量を一グラム/日としています。
EPAもDHAも、どちらも健康維持や疾病予防に重要です。
一般に、
DHAは脳の栄養素、
EPAは血管の栄養素といえるでしょう。
オメガ3系必須脂肪酸および魚油サプリメントについて、次のような研究が報告されています。
オメガ3系必須脂肪酸(EPA/DHA)による乳がん予防効果
魚油によるアンチエイジング効果
オメガ3系脂肪酸(EPA/DHA)の長寿効果
オメガ3系必須脂肪酸とαリポ酸によるアルツハイマー病の進行抑制効果
オメガ3系脂肪酸によるドライアイ改善作用
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