今月の機能性食品研究の専門ジャーナルに、クルクミンによる関節痛の症状に対する有用性を調べたメタ解析が報告されていました。
(
J Med Food. 2016 Aug;19(8):717-729.)
ウコンには有効成分としてクルクミンが存在し、抗酸化作用や抗炎症作用を示します。
分子メカニズムは、NF-κB抑制を介した抗炎症作用です。
今回の研究では、
ウコン抽出物あるいはクルクミンによる関節痛/関節炎の症状軽減に対する有用性が検証されました。
具体的には、
ランダム化比較試験(RCT)を対象にしたメタ解析として、
12の主要医学データベースにて、ウコン、クルクミン、関節炎、骨関節症といった検索ワードを用いて、
(PubMed, Embase, Cochrane Library, Korean databases, Chinese medical databases, Indian scientific databaseなど)
29報が抽出され、
うち8報がクライテリアに合致していました。
まず、
3報では、
偽薬群に比べて、
ウコン/クルクミン投与により、
PVASの有意な減少が認められました。
(-2.04 [-2.85, -1.24], P < .00001)
一方、
4報のメタ解析では、
ウコン/クルクミン投与群において、
WOMACスコアの有意な減少が認められました。
(-15.36 [-26.9, -3.77]; P = .009)
その他、
5報のメタ解析では、
ウコン/クルクミン投与群と、鎮痛剤の投与群との間に、PVASでの有意差は認められませんでした。
(つまり、両方とも同程度の疼痛軽減作用があったことになります。)
今回のレビューの対象となった8報のバイアスリスクは低い、あるいは中程度とされています。
メタ解析での出版バイアスはありませんでした。
以上のデータから、
1日あたり約1,000mgのクルクミンを含むウコン抽出物投与による関節炎/関節症の症状軽減作用が示唆されます。
今後、補完療法としての臨床的意義の検証が期待される分野です。
ウコンには有効成分としてクルクミンが存在し、抗酸化作用や抗炎症作用を示します。
分子メカニズムは、NF-κB抑制を介した抗炎症作用です。
抗炎症作用を介した抗がん作用も知られており、
大腸がんや膵臓がんに対する臨床試験も報告されています。
クルクミンは、安全性も高く、
臨床試験では、1日あたり8,000mgの用量で3ヶ月の投与が行われています。
DHCのウコン製品では、
濃縮ウコン
があります。
重症うつ病に対するクルクミン(ウコン)の効果:メタ解析
転移性乳がん・進行性乳がんに対するウコン(クルクミン)の投与
クルクミンによる脂質異常症改善および高尿酸血症作用@NAFLD
ウコンによる変形性膝関節症への効果:レビュー
グルコサミン塩酸塩+コンドロイチン+クルクミンによる変形性膝関節症の症状改善作用
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