今月の生物精神医学研究の専門ジャーナルに、オルニチンによる二日酔い関連症状の抑制効果を示した臨床研究が報告されていました。
(
Biopsychosoc Med. 2013 Feb 18;7(1):6.)
オルニチンは、アミノ酸の1種で、食材ではシジミ貝等に比較的多く含まれています。
体タンパク質を構成するのではなく、遊離アミノ酸として働き、肝臓や骨格筋等において多彩な機能を示します。
オルニチンの作用に関する予備的な研究では、
肝臓での解毒作用における役割、成長ホルモン分泌促進作用を介して除脂肪体重を増加させる効果、免疫賦活作用等が示されています。
さて、今回の研究では、
飲酒後の翌朝にみられる、残存アルコールやアルコール毒性による精神身体症状に対する
オルニチンの効果が調べられています。
具体的には、
健康な日本人成人(アルコールを飲むと顔が赤くなるタイプの被験者)を対象に、
(実験@)
11名に対して、0.4 g/kg体重のアルコールを就寝1.5時間前に投与し、
飲酒後30分の時点で400mgのオルニチンあるいは偽薬のいずれかが投与されました。
(ランダム化偽薬対照二重盲検クロスオーバー試験)
翌朝覚醒後に、VASを含む質問票によって、気分感情が評価され、唾液中のストレスマーカー(コルチゾール、分泌型IgA、αアミラーゼ)が測定されました。
(実験A)
16名に対して、飲酒の前後で、400mgのオルニチンあるいは偽薬を投与し、
アルコール摂取から180分後まで、酩酊状態や呼気中のエタノール濃度が測定されました。
解析の結果、
オルニチン投与によって、
疲労感、怒り・敵意、混乱といった指標の低下、
睡眠の長さの有意な延長が認められました。
また、唾液中のコルチゾール値も、オルニチン投与群において有意な低下を示しました。
その他の指標には有意差は見出されていません。
以上のデータから、
飲酒後のオルニチンサプリメントの摂取による二日酔い症状の抑制効果が示唆されます。
なお、この作用は、飲酒時のアルコール代謝の亢進によるものではない、ということです。
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