今月の分子生物学の専門ジャーナルに、レスベラトロールの抗疲労効果を示した基礎研究が、台湾のグループ(National Taiwan Sport University)から報告されていました
(Molecules. 2013 Apr 19;18(4):4689-702)
レスベラトロールは、ポリフェノールの1種で、赤ワインやブドウ、ピーナッツなどに見出される色素成分です。
レスベラトロールは、抗炎症作用や抗酸化作用を有しており、生活習慣病予防やアンチエイジングでの研究が進められています。
さて、今回の研究では、
レスベラトロールによる身体活動後の疲労に対する効果およびエルゴジェニックな働きが検証されました。
具体的には、
ICR雄マウスを用いて、
トランスレスベラトロールを21日間、
・0(対照群)、
・低用量(25 mg/kg/day)投与群、
・中用量(50 mg/kg/day)投与群
・高用量(125 mg/kg/day)投与群
の4群について比較が行われました。
(各群n=8)
抗疲労効果および運動能は、
前肢グリップ能、水泳能(exhaustive swimming time)、運動負荷後の血中生化学指標(乳酸、アンモニア、血糖、クレアチニンキナーゼ)
などによって評価されました。
解析の結果、
水泳能(時間)は、
0(対照群)の10.83 ± 1.15分に対して、
低用量(25 mg/kg/day)投与群では24.72 ± 7.35 分と有意に延長(改善)しました。
また、グリップ強については、
レスベラトロールの用量依存的に改善が認められています。
さらに、
15分間の運動(水泳)負荷後、
レスベラトロールの用量依存的に
血中乳酸値、アンモニア値、CK活性の低下(改善)、血糖上昇などが見出されました。
以上のデータから、
運動負荷に対して、レスベラトロールの継続的な投与が、
運動時の糖利用促進(血糖維持)、
血中乳酸値やアンモニア、CKの低下をもたらすことが示唆されます。
今後、レスベラトロールの抗疲労効果およびエルゴジェニック効果について、
臨床的意義の検証が期待されます。
現在、
レスベラトロールは、抗酸化作用や抗炎症作用を有し、代謝に好影響を及ぼすことから、健康維持や生活習慣病予防からアンチエイジングの分野で注目されています。
例えば、基礎研究では、
レスベラトロールによるインスリン抵抗性改善作用
レスベラトロールによる糖尿病予防
レスベラトロールによる糖代謝改善作用
レスベラトロールの心不全リスク低減作用
レスベラトロールによる肥満予防のメカニズム
レスベラトロールによる抗がん作用
レスベラトロールによる大腸がん抑制作用
レスベラトロールの抗炎症作用
動脈硬化抑制作用
という報告があり、
ヒト臨床研究では、
レスベラトロールによる肥満者での代謝改善
レスベラトロールによる糖尿病改善作用
レスベラトロールによる脳循環改善
子宮内膜症関連痛に対するレスベラトロールの効果
という報告が知られています。
DHCでは、
レスベラトロールを製品化しています。
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