納豆に含まれている機能性食品成分としてはナットウキナーゼがよく知られています。
ナットウキナーゼは、納豆に存在する酵素です。
血栓溶解活性を有することから、脳梗塞などの血栓症の予防に効果が期待されています。
また、抗凝固作用に加えて、降圧作用も示唆されています。
ナットウキナーゼによる高血圧改善作用</リンク
さらに、
ヒト臨床研究で,体内動態の解析も報告されています。
ナットウキナーゼのヒト体内動態
その他には、ビタミンKも、納豆に豊富に含まれている栄養素です。
そこで、ビタミンKについてのメタ解析を読んでみました。
今月の内分泌代謝免疫研究の専門ジャーナル(電子版)に、ビタミンKによる心血管リスク因子への作用を検証した系統的レビュー/メタ解析が報告されていました。
(Endocr Metab Immune Disord Drug Targets. 2018 Jul 3.)
先行研究ではビタミンKには、抗炎症作用が示唆されていることから、心血管リスクの低下や心臓病予防などが考えられます。
そこで、今回の系統的レビュー/メタ解析では、
ビタミンKによる心血管リスク因子への作用が検証されました。
具体的には、
主要医学データベースを用いて、
(PubMed, Cochrane central, Clinicaltrials.gov, Google Scholar, Web of Science, EBSCO and Scopus databases)
2017年11月までに収載された関連論文が検索され、
健常者あるいは心血管リスクを有する群を対象に、ビタミンKサプリメント投与による心血管リスク因子への作用を調べた臨床研究13報が解析の対象となりました。
解析の結果、
ビタミンKサプリメント投与により、
炎症マーカーであるCRPの有意な低下( p = 0.01)、
インスリン感受性の有意な改善( p <0.001)
といった好影響が認められました。
なお、その他の指標では、
総コレステロール値 (p=0.857),
LDL (p=0.964),
HDL(p=0.998),
IL- 6 (p=0.766),
収縮期血圧 (p=0.660),
拡張期血圧 (p=0.818),
FBS(p=0.362),
インスリン値 (p=0.928)
HOMA-IR (p=0.672)
ではいずれもビタミンK投与での有意な変化は見出されませんでした。
以上のデータから、
ビタミンKによる抗炎症作用を介した心血管保護作用が示唆されます。
ビタミンKは、食品の中では、納豆に豊富に含まれています。
(納豆菌がビタミンKを産生するためです。)
ビタミンKサプリメントも利用できます。
抗炎症作用のあるビタミンとしては、ビタミンD3サプリメントも推奨できます。
生活習慣病でのビタミンDの抗炎症作用はメタ解析で確立したエビデンスです。
ビタミンDサプリメントの抗炎症作用@メタ解析
肥満治療でのビタミンDの抗炎症作用
ビタミンDが糖尿病での慢性炎症を抑制する:メタ解析
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