サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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コエンザイムQ10+フィーバーフューによる片頭痛への有用性 [2017年09月08日(金)]
補完代替医療の専門ジャーナルに、コエンザイムQ10+フィーバーフューの複合サプリメントによる片頭痛への作用を調べた臨床研究が、フランスのグループ(Pileje Laboratoire)から報告されていました。
(BMC Complement Altern Med. 2017 Aug 30;17(1):433.)


フィーバーフュー(feverfew、和名:ナツシロギク、学名:Tanacetum parthenium)、コエンザイムQ10、マグネシウムは、いずれも、片頭痛の予防に用いられている機能性食品成分です。

今回の研究では、これらの3種類の成分の複合サプリメントによる片頭痛への働きが検証されました。



具体的には、

国際頭痛協会のクライテリアによる片頭痛の成人患者(先行する2ヶ月間で2回以上の片頭痛発作を有する被験者、ただし、慢性片頭痛や医薬品の過剰服用者は除く)を対象に、

複合サプリメント(Antemig®, PiLeJe) 1錠を1日、
(100mgのフィーバーフュー、100 mgのコエンザイムQ10、112.5 mgのマグネシウム)

1ヶ月間の投与前と、

3ヶ月間の介入後の比較が行われました。


ITT解析の結果、

68名において、

投与前に比べて、

3ヶ月間後の複合サプリメント投与によって、

頭痛の回数が有意に減少しました。

(1.3 days ±1.5 versus 4.9 days ±2.6, p < 0.0001; n = 68 intention to treat; primary criterion)


片頭痛の回数減少は、経時的に認められました。

(1st month: -2.5 days ±3.1, p < 0.0001; 2nd month: -3 days ±2.8, p < 0.0001)


また、

片頭痛の頻度が少なくとも50%減少した被験者の割合は、

3ヶ月後の時点で、

75% (51/68)に達していました。

この割合も、経時的な有用性が見出されました。

(63.2% [43/68] after 1 month and 70.6% [48/68] after 2 months)


不安やうつ症状を有する被験者の割合は、

開始時から3ヶ月の時点で

うつ症状を有する割合は
61.9% (39/63 patients with information available) から、
35% (21/60)へ、

不安を有する患者は
52.4% (33/63)から 30% (18/60)へ減少しました。


さらに、QOLの改善も認められています。

なお、

安全性は高いことも見出されました。


以上のデータから、

100mgのフィーバーフュー、100 mgのコエンザイムQ10、112.5 mgのマグネシウムによる片頭痛の軽減作用が示唆されます。


これまでに次の報告が知られています。

片頭痛患者はコエンザイムQ10が不足し、CoQ10サプリメントで片頭痛が予防できる



コエンザイムQ10による片頭痛予防効果


頭痛への対策としての機能性食品成分





コエンザイムQ10には、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)と還元型(=ユビキノール,ubiquinol)があります。




還元型CoQ10のほうが、酸化型CoQ10よりも体内で利用されやすいと考えられます。
(酸化型CoQ10は、体内に吸収された後、いったん還元されてから、利用されます。)


コエンザイムQ10に関するこれまでの研究の多くは、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)を用いています。


したがって、一般的には、生活習慣病の予防やアンチエイジング目的に関して、酸化型CoQ10のユビキノンの摂取で十分な効果が期待できます。


一方、特定の疾患に対して用いる場合、あるいは、体内の生理機能が低下している高齢者の場合には、還元型CoQ10の利用が推奨されます。









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