精神医学の専門ジャーナルに、ウルトラハイリスク基準の若年者におけるオメガ6/オメガ3比の意義を7年間にわたって検証した縦断研究が、オーストラリアのグループ(Australian Institute of Tropical Health and Medicine)から報告されていました。
(Transl Psychiatry. 2017 Aug 29;7(8):e1220)
「ウルトラハイリスク基準」とは、精神病を発症する可能性の高い若者を早期に見出すために開発された診断基準です。
統合失調症は、思春期や成人期初期に発症することが多く、患者の大多数は、臨床的徴候・症状を徐々に呈することが知られています
そこで、
精神病・統合失調症を発症するリスクの高い若者を見つけ出すために「ウルトラハイリスク基準」が作成されています。
機能性食品成分・サプリメントの研究では、オメガ3とオメガ6の多価不飽和脂肪酸(PUFA)が多くの精神疾患の発症に関係していることがわかっており、
複数の介入試験で、オメガ3 系必須脂肪酸サプリメントの投与によって、精神病の症状を緩和できることが示されています。
さて、今回の研究では、
ウルトラハイリスク(UHR)の若年者において、
オメガ6・オメガ3比との関連が検証されました。
具体的には、
Vienna omega-3 studyの2次解析の縦断研究として、
精神病のUHRの被験者69名を対象に、
赤血球膜のオメガ6・オメガ3比が測定され、
7年間にわたるフォローアップが行われています。
精神疾患や気分障害の診断は、
Structured Clinical Interview for DSM-IV-TRにより行われ、
さらに医療記録と介護者との面接により、確認されています。
7年間(中央値)のフォローアップの結果、
試験参加の時点で、
オメガ6/オメガ3比が高いと、
UHRでの気分障害が高いという有意な相関が見出されました。
(odds ratio=1.89, 95% CI=1.075-3.338, P=0.03)
この相関は、
年齢や性別、喫煙歴、うつ病の重症度、オメガ3系脂肪酸サプリメントなどの交絡因子で補正後も有意でした。
したがって、
血中のオメガ3系脂肪酸(EPAやDHA)が低いと、気分障害リスクが高いと考えられます。
今回の縦断研究は、
オメガ3系脂肪酸の状態(赤血球膜中の測定、血中濃度)が、UHRでの気分障害の余地因子であることを示した最初のデータです。
今後、介入研究による予防や治療効果に関する検証が期待される分野です。
先行研究では、次の報告があります。
うつ病に対するEPAの効果
DHAによる重症うつ病改善作用
DHCでは、オメガ3系必須脂肪酸サプリメントを製品化しています。
EPA、
(EPA 30日分 \950(税込\1,026))
DHA、
(DHA 30日分 \1,191(税込\1,286))
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