サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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非感染性疾患に対するレスベラトロールの有用性:メタ解析 [2017年09月24日(日)]
今月の栄養学の専門ジャーナルに、非感染性疾患に対するレスベラトロールサプリメント投与の有用性を検証したメタ解析が報告されていました。
(Crit Rev Food Sci Nutr. 2017 Sep 21:1-15.)


レスベラトロールは、ポリフェノールの1種で、赤ワインやブドウ、ピーナッツなどに見出される色素成分です。

最近の臨床研究では、内分泌代謝疾患や生活習慣病の改善効果が示唆されています。

非感染性疾患(non-communicable diseases)は、生活習慣病に類似した概念です。

WHOの定義によると、不健康な食事や運動不足、喫煙、過度の飲酒などを原因とし、生活習慣の改善により予防可能な疾患を「非感染性疾患(NCDs)」としています。

具体的には、がん、糖尿病、循環器疾患、呼吸器疾患であり、さらに、精神疾患や外傷を含むとする考えもあります。

さて、

今回の研究では、

NCDsに対するレスベラトロールサプリメントのランダム化比較試験を対象にメタ解析により、有用性の評価が行われました。


具体的には、

主要医学データベースを用いて、
(PubMed、Scopus)

2017年6月までの収載論文から、

29報、30群、1069名のデータが解析の対象となりました。


メタ解析の結果、

レスベラトロールサプリメントの投与により、

空腹時血糖値の有意な低下、
(-4.77 mg/dL; 95% CI: -9.33 to -0.21 mg/dL; P = 0.040)

総コレステロール値の有意な低下、
(-9.75 mg/dL; 95% CI: -17.04 to -2.46 mg/dL; P = 0.009)

CRPの有意な低下
(-0.81 mg/L; 95% CI: -1.42 to -0.21 mg/L; P = 0.009)

が見出されました。


また、
2型糖尿病の被験者では、

収縮期血圧および拡張期血圧の有意な低下が認められました。


サブグループ解析では、

3ヶ月以上の介入により、

LDLコレステロール値、収縮期血圧、HbA1cの有意な低下も示されています。


なお、HDLやTG、HOMA-IRには有意な変化は認められませんでした。



以上のメタ解析データから、

レスベラトロールサプリメントによる非感染性疾患に対する有用性が示唆されます。



レスベラトロールは、ポリフェノールの1種で、赤ワインやブドウ、ピーナッツなどに見出される色素成分です。

レスベラトロールは、長寿関連遺伝子の1つであるサーチュイン遺伝子の活性化を介して、アンチエイジング効果があるのでは、と期待されています。

長寿になるかどうかを確認するためのヒト臨床試験は容易ではありませんが、
最近の臨床研究では、内分泌代謝疾患や生活習慣病の改善効果が示唆されています。




現在、レスベラトロールは、抗酸化作用や抗炎症作用を有し、代謝に好影響を及ぼすことから、健康維持や生活習慣病予防からアンチエイジングの分野で注目されています。




例えば、基礎研究では、

レスベラトロールによるインスリン抵抗性改善作用


レスベラトロールによる糖尿病予防


レスベラトロールによる糖代謝改善作用


レスベラトロールの心不全リスク低減作用


レスベラトロールによる肥満予防のメカニズム



レスベラトロールによる抗がん作用


レスベラトロールによる大腸がん抑制作用


レスベラトロールの抗炎症作用


動脈硬化抑制作用


という報告があり、


ヒト臨床研究では、

レスベラトロールによる肥満者での代謝改善


レスベラトロールによる糖尿病改善作用



レスベラトロールによる脳循環改善


子宮内膜症関連痛に対するレスベラトロールの効果


レスベラトロールによる運動効果@2型糖尿病患者


という報告が知られています。





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