神経学の専門ジャーナルに,ワインの消費と認知機能との関連を検証した疫学研究が,ノルウェイのグループから報告されていました。
(
Acta Neurol Scand Suppl. 2010;(190):23-9.)
適量のアルコール消費による認知機能への影響については,議論があります。
(ただし,過剰摂取が好ましくないのはいうまでもありませんが。)
そこで,今回の研究では,異なるアルコール飲料の消費と,認知機能への影響について,大規模な疫学調査が行われています。
具体的には,ノルウェイのトロムソにおいて,喫煙をしない男女5033名を対象に,アルコール消費,認知機能,心血管リスクなどの変化について,7年間のフォローアップが実施されました。
認知機能解析の結果,適量のワイン消費が,認知機能の好ましいパフォーマンスと相関していたということです。
(男女ともに,他の変数とは独立して有意な相関が認められています。)
(なお,認知機能の指標として,verbal memory test,digit-symbol coding test,tapping testが用いられています。)
一方,ビールやスピリッツ(ブランデーやウオツカ類)の消費とは相関は示されていません。
また,今回の研究の被験者では女性において,アルコールを消費しない場合,認知機能の低下との相関が見出されています。
以上のデータから,論文著者らは,軽度/適量のワイン摂取は,好ましい認知機能のパフォーマンスと相関すると,考察しています。
------------------------------------------------------------------
医療機関専用サプリメント【DHC FOR MEDIC】(DHCフォーメディック)
医療関係者のための健康食品情報サイト【DHCサプリメント研究所】
------------------------------------------------------------------