植物療法研究の専門ジャーナル(電子版)に,ピクノジェノールによるアレルギー性鼻炎の症状軽減作用を示した臨床研究が,カナダのグループから報告されていました。
(
Phytother Res. 2010 Jun 14)
昨日に続いて,フランス海岸松に由来する
ピクノジェノールに関するヒト臨床研究です。
今回の研究では,アレルギー性鼻炎(花粉症)に対するピクノジェノールによる症状軽減作用が,二重盲検偽薬対照試験で検証されています。
具体的には,まず,2008年に,被験者19名を対象に,カナダオンタリオ州の花粉(カバの木の花粉)飛散開始時期前の3週間にわたって,ピクノジェノールあるいは偽薬を投与しました。
このときは,両群間の症状に有意な差を認められなかったため,ピクノジェノールの作用発現に必要な時間が十分ではなかったと考察しています。
そこで,次に,2009年に,39名の被験者を対象に,花粉症飛散開始時期前の5-8週間にわたって,ピクノジェノールあるいは偽薬が投与されました。
その結果,ピクノジェノール投与群では,偽薬群に比べて,眼の症状スコアは35%軽減(改善),鼻の症状スコアは20.5%軽減したということです。
このとき,アレルギー特異的IgEは,偽薬群では31.9%増加したのに対して,ピクノジェノール投与群では19.4%の増加にとどまっています。
その他の指標に関する解析でも,アレルゲン曝露前のピクノジェノール投与は,症状軽減効果を示しています。
花粉症シーズンの7-8週間前からのピクノジェノールの摂取が,最も良好な改善効果を示したということです。
以上のデータから,ピクノジェノールは,花粉飛散時期前の十分な期間に摂取することで,花粉症症状改善作用を示すと考えられます。
------------------------------------------------------------------
医療機関専用サプリメント【DHC FOR MEDIC】(DHCフォーメディック)
医療関係者のための健康食品情報サイト【DHCサプリメント研究所】
------------------------------------------------------------------