マリアアザミは、肝臓の健康維持を目的として広く用いられているハーブです。
薬剤性肝障害、慢性肝炎、肝硬変、アルコール性障害などに対する臨床試験が知られています。
最近報告された研究では、マリアアザミによる2型糖尿病の改善作用が示されました。
薬用植物の専門ジャーナルに発表された臨床試験によると、2型糖尿病患者51名を対象に、@200mgのシリマリンを含むマリアアザミ(n=25)、あるいはA偽薬(n=26)が、1日3回、4ヶ月間投与されました。
その結果、偽薬群に比べて、マリアアザミ投与群では、HbA1c、空腹時血糖、総コレステロール、LDLコレステロール、中性脂肪、GOT、GPTが有意に低下した、ということです。
ただし、マリアアザミが2型糖尿病を改善するメカニズムは明らかではありません。
2型糖尿病の予防および治療の基本は、適切なライフスタイル(食事療法と運動療法)です。
また、必要に応じて、医薬品による治療が行われます。
サプリメントの中では、2型糖尿病における血糖値の改善作用について有効性が示されている成分がいくつか知られています。
マリアアザミによる2型糖尿病への有効性を示唆した、今回の臨床試験は非常に興味深いものです。
ただし、作用メカニズムの検証も含めて、有効性の確認のためには、さらに研究が必要と考えられます。