サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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ビタミンD高値は腎結石症との相関なし [2012年07月11日(水)]
今月の腎臓病学の専門ジャーナル(電子版)に、血中ビタミンD値と腎結石症との関連を調べた研究が、米国のグループ(University of Colorado )から報告されていました。
(Nephrol Dial Transplant. 2012 Jul 9.)




腎結石症の発症には、体質やライフスタイルなど多くの因子が関係します。

ビタミンD値との相関については、議論があります。



そこで、今回の研究では、米国での大規模な横断研究データを用いて、血中ビタミンD値と腎結石症との関連が検証されました。



具体的には、全国健康栄養調査(NHANES III)のデータに基づいて、

18歳以上の男女16,286 名が対象となり、

血中ビタミンD値と、自己申告による腎結石症エピソードが調べられています。



解析の結果、

16,286 名中、 759名が腎結石症の既往を有していました。




血中ビタミンD値(25(OH)D)は、結石症の既往者群と、非既往者群との間で有意差は認められませんでした。

(mean 29.28 versus 29.55 ng/mL, P = 0.57)


また、年齢や性別、人種、高血圧、糖尿病、BMI、利尿薬使用、血中カルシウム値で補正後、

ビタミンDが高値である群と、結石既往との間にも相関は示されていません。

[OR = 0.99; 95% confidence interval (CI) 0.99-1.01]




さらに、ビタミンD値の四分位の解析や、臨床的なカットオフ(e.g. 40 and 50 ng/mL)で検証した場合でも、腎結石症との相関は認められませんでした。



以上のデータから、

ビタミンD高値は、腎結石症のリスクとはならないことが示唆されます。




ビタミンDは、骨の健康維持や骨粗鬆症予防の必須栄養素として知られています。



近年、ビタミンDの機能性として、免疫調節作用や抗がん作用、インフルエンザ予防作用なども見出されてきました。


また、さまざまな生活習慣病では、血中ビタミンD値が低いことが知られており、健康保持や疾病予防のために、ビタミンDサプリメントの摂取が推奨されます。


(欠乏症の予防ということでは通常の食事からでも補えますが、疾病予防という目的では、1日あたり1,000〜2,000 IUの摂取が必要であり、サプリメントを利用することになります。)



今日では、ビタミンD欠乏症の典型例のような疾患は少ない一方、血中ビタミンDの低値が広く認められることから、生活習慣病の予防やアンチエイジングを目的としたビタミンDサプリメントの利用が推奨されます。



日本人の間でも、ビタミンDの潜在的不足/欠乏が顕著になっています。


たとえば、
日本人妊婦の90%がビタミンD不足


血中ビタミンD値が高いと大腸腺腫リスクが低い

というデータがあります。



DHCでは、ビタミンD3サプリメントを製品化しています。






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