サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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「医療従事者のためのEBMサプリメント事典」プレゼントのお知らせ [2006年06月18日(日)]
私事ですが、先日、『医療従事者のためのEBMサプリメント事典』(医学出版社)という本を上梓いたしました。

近年、セルフケア・セルフメディケーションの一環として、サプリメントが広く利用されるようになりました。一方、臨床の現場では、サプリメントに関する判断に混乱が生じています。これは、サプリメントの科学的根拠、有効性と安全性、医薬品や食品とサプリメントの相互作用について、医師・薬剤師・栄養士にとっての信頼できる情報源が多くないという背景が考えられます。

例えば2005年、東京都福祉保健局による『医療関係者の「健康食品」への対応等に係る調査』が報告されました。この調査では、医師および薬剤師を中心とした医療関係者を対象に、健康食品に対する関心や制度の把握状況、健康被害症例の経験といった事柄が調べられています。
その結果、医師は約6割、薬剤師は約9割が「健康食品」への関心を持っているとされました。そして、「健康食品」に関する患者からの相談頻度について、開業医師と開業薬剤師から得た結果では、「ほぼ毎日相談を受けている」と「週に1回相談を受けている」が、開業医師は約3割、開業薬剤師は約4割でした。
しかし、医師は約8割、薬剤師は約6割が、健康食品に関する制度について、「よく知らない」、「名前は知っているが、内容については自信がない」という結果が示されています。

現在、サプリメントに関して、医療従事者を対象にした学術的な情報提供が、質および量ともに十分ではないため、日常診療での的確な判断が容易ではないと推察されます。そこで、サプリメントの現状と問題点を明らかにし、臨床的意義を検討する必要があるようです。

サプリメントについてのマスコミ報道が、現場の医療従事者の判断を混乱させてしまうこともあります。学術論文にもさまざまなバイアス(偏見)があります。欧米の専門家の間で議論が続いているのにもかかわらず、日本のマスコミでは誤解や知識不足に基づく記事がかかれていることもあります。

現在、サプリメントの有効性および安全性に関する科学的根拠、用法・用量、有害事象といった情報に基づいたモノグラフの提示が求められているように感じています。

そこで、一つの選択肢になれば、と考え、先日『医療従事者のためのEBMサプリメント事典』(医学出版社)という本を上梓しました。この本は、医療従事者を対象にしたサプリメントのモノグラフ集です。本邦において比較的利用されることの多いサプリメントのうち、主にハーブ・薬用植物を選び、有効性・安全性に関する科学的根拠を網羅的に解説しました。特に、肥満や糖尿病、高脂血症に関連する成分を中心に取り上げ、さらにその他の疾患に関連するサプリメントも紹介しています。

この「医療従事者のためのEBMサプリメント事典」をDHCから、20名様にプレゼントできることになりました。プレゼントへのご応募は、はがきによるお申し込みになります。詳しくは、DHCのカタログ誌「みんな、げんき?」7月号の41ページをご覧ください。
(DHCのHPにある「デジタル・カタログ」からもご覧いただけると思います。)

なお、本書は、医師や薬剤師を対象とした専門書です。
大手書店でも入手可能です(アマゾン紀伊國屋書店ジュンク堂書店bk1)。




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