栄養学の専門ジャーナル(電子版)に、中年期のカロテノイドの摂取による老年期での認知機能の維持作用を示した研究が、フランスのグループから報告されていました。
(
Br J Nutr. 2013 Sep 27:1-9)
カロテノイド類の摂取は、抗酸化作用を介して加齢による脳機能の低下を抑制する働きが考えられます。
しかし、βカロテンに関する先行研究では必ずしも一致したデータは示されていません。
そこで、今回の研究では、
中年期におけるカロテノイド類の豊富な食事摂取パターンと、
老年期における認知機能との関連が調べられました。
具体的には、
抗酸化ビタミンミネラル介入試験としてフランスで行われたSU.VI.MAX (Supplémentation en Vitamines et Minéraux Antioxydants)研究の参加者2,983名を対象に、
2007年から09年にかけて6種類の神経心理学的指標および認知機能スコアが測定され、
認知機能と、1994年から96年にかけての食事調査との比較が行われています。
カロテノイド類の摂取が豊富な食事パターンの測定として、
血中カロテノイド類(ルテイン、ゼアキサンチン、βクリプトキサンチン、リコピン、αカロテン、トランスβカロテン、シスβカロテン)の濃度が測定されました。
(食事パターンは、381名の被験者のデータをもとに全体に応用。)
中年期におけるカロテノイド類の豊富な食事パターン(三分位)と、
13年後の認知機能との相関について解析が行われた結果、
まず、
オレンジおよび緑の色の野菜や果物、植物油、スープの摂取と、
カロテノイド類の豊富な食事パターンとの間に有意な相関が認められました。
次に、
(交絡因子で補正後、)
カロテノイド類の豊富な食事パターンと、
認知機能の高スコアとの間に有意な相関が見出されました。
(P for trend 0.02)
同様の傾向が、
認知機能に関連する各種タスク負荷時にも認められています。
以上のデータから、
中年期におけるカロテノイド類の豊富な野菜や果物の多い食事が、
老年期での認知機能の維持に作用することが示唆されます。
DHCでは、
DHC飲む野菜1日350
を取り扱っています。
また、
各種カロテノイドを含む
マルチカロチンの他、
リコピン、
ルテインなどを製品化しています。
機能性食品・サプリメントの中で、ヒト臨床研究によって、認知症改善作用が示されているのは、次の成分です。
・
イチョウ葉エキス
イチョウ葉エキス製剤による認知症の症状改善作用
イチョウ葉エキスによる認知症改善効果@ドイツ
イチョウ葉エキスの有効性と安全性
イチョウ葉エキス20年間摂取による認知機能低下抑制作用
・
PS(ホスファチジルセリン)サプリメント
PS(ホスファチジルセリン)による認知機能改善作用
・
エクストラヴァージン(バージン)オリーブオイル
エクストラバージンオリーブオイルによる認知症予防効果
・ビタミンB群
ビタミンB群投与による脳萎縮(灰白質萎縮)抑制効果と認知機能低下抑制効果
脳萎縮進行抑制効果を示した臨床研究
一般に、認知機能への効果を期待する場合には、
ビタミンB群、オメガ3系脂肪酸(
EPAや
DHA)、
イチョウ葉エキスといったサプリメントを比較的長期間(数ヵ月以上)に利用することが必要と考えられます。
また、ウコン・クルクミンによる認知症改善作用も報告されています。
DHCでは、
複合サプリメントも製品化しています。
------------------------------------------------------------------
医療関係者のための健康食品情報サイト【DHCサプリメント研究所】
【健康食品FAQ】
【DHCの研究開発】
医療機関専用サプリメント【DHC FOR MEDIC】(DHCフォーメディック)
------------------------------------------------------------------