今月の内科学の専門ジャーナル(電子版)に、炭酸ソーダ飲料の摂取と、肥満リスクとの関連を検証した系統的レビュー/メタ解析が、米国のグループ(University of Minnesota)から報告されていました。
(QJM. 2017 Apr 11.)
炭酸飲料には、多量の砂糖が入っているため、過剰摂取により、高血糖からインスリン分泌促進を介して肥満を生じます。
そのため、低カロリーの飲料として、人工甘味料を用いたソーダ類が広く販売されています。
しかし、人工甘味料入りの、いわゆるダイエットソーダ類では、炭水化物の摂取量は多くないものの、アメリカ人並みに大量に摂取すると、やはり肥満のリスクになるとも考えられています。
原因として、ショ糖と人工甘味料では、脳の報酬系への作用が異なること、あるいは、人工甘味料による腸内細菌叢への影響などが考えられています。
さて、今回のメタ解析では、
肥満に対して、
加糖のソーダ類(レギュラーコーラなど)と、人工甘味料入りのソーダ類の影響が検証されました。
具体的には、
主要医学データベースを用いて、収載開始から2015年5月までの論文が検索され、
(MEDLINE, EMBASE, Cochrane Database of Systematic Reviews, and Cochrane Central Register of Controlled Trial)
加糖ソーダ類の摂取と肥満との関連は11報、
人工甘味料使用のソーダ類の摂取と肥満との関連では3報がメタ解析の対象となりました。
解析の結果、
まず、
砂糖入りのソーダ類の摂取は、肥満リスクを18%有意に上昇させるという相関が見出されました。
(RR; 1.18, 95% CI, 1.10-1.27)
一方、
人工甘味料使用の低カロリーソーダ類の摂取では、肥満リスクが59%有意に上昇するという相関が見出されました。
(RR; 1.59, 95% CI, 1.22-2.08)
以上のデータから、
ソーダ飲料はレギュラーでもダイエットでも肥満を生じることが示唆されます。
肥満になるかどうかは、まず、消費カロリーと摂取カロリーのバランスが関与しますので、砂糖/ショ糖の代わりに、人工甘味料を適量(少量)用いて、食事や飲料を低カロリーにする、というのは合理的と考えます。
一方、今回の研究にあるように、アメリカ人並みに、人工甘味料入りのソーダを大量に取ることは、低カロリー飲料というメリットよりも、人工甘味料による腸内細菌叢などへの影響による作用がデメリットとなりうるのかもしれません。
いずれにせよ、過ぎたるは猶及ばざるが如し、ということなのでしょう。
さて、
日本肥満学会の「肥満症診療ガイドライン2016」では、
肥満に対する食事療法に関して、
・肥満症の食事療法も必須アミノ酸を含む蛋白質、ビタミン、ミネラルの十分な摂取が必要であり、フォーミュラ食の併用が有用である。
・フォーミュラ食を1日1回だけ食事と交換することでも有効な減量や肥満関連病態の改善を期待できる。
と明記されています。
DHCでは、DHCプロティンダイエットが肥満に対するフォーミュラ食として有用であり、企業の健康経営向け、医療機関向けのプログラムも提供しています。
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