サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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妊娠中の微量栄養素不足に対するサプリメントの有用性:コクラン・レビュー [2017年04月04日(火)]
生殖可能年齢の女性における微量栄養素の不足は、妊娠中のビタミンやミネラルの必要量の増大に対して対応できず、母体の健康や胎児の発育といった妊娠アウトカムに影響を与えることから問題となっています。


世界的には低所得あるいは中所得国での問題ですが、日本でも若年者の貧困が問題になっていることから他人事ではないと思います。


ちなみに、米国では、妊娠中には、マルチビタミン、マルチミネラルサプリメントの摂取が推奨されています。

(産婦人科医から摂取が勧められます。)



さて、コクラン・レビューに、妊娠中の微量栄養素含有サプリメントによる妊娠アウトカムへの有用性を示したデータが示されていました。
(Cochrane Database Syst Rev. 2015 Nov 1;(11):CD004905.)


レビューの目的は、

妊娠中での複数の微量栄養素サプリメントの経口摂取による、母体、胎児、乳児への健康アウトカムの評価です。


具体的には、

2015年3月11日の時点において、関連する研究論文が検索され、

前回(2012年)からのアップデートが行われています。


19報、138,538名の女性のデータが見いだされ、

17報の137,791名のデータが解析されています。



17報のうち15報は、低所得・中所得国での実施であり、


鉄と葉酸を含む微量栄養素サプリメントと、葉酸を含まずに鉄を含むサプリメントの比較です。


また、

2報は、英国で行われており、

微量栄養素サプリメントと偽薬との比較です。



まず、微量栄養素含有サプリメント(鉄+葉酸、鉄など)投与の15報では、

サプリメント投与により、

低体重児の割合の有意な減少、
(RR; 0.88, 95%CI 0.85 to 0.91)

あるいは、
胎児発育遅延(SGA)の有意な減少、
(average RR 0.90, 95% CI 0.83 to 0.97)

および死産の有意な減少
(RR 0.91, 95% CI 0.85 to 0.98)

が認められました。


その他の指標(早産、母親の貧血、流産、母体死亡、周産期死亡、新生児死亡、帝王切開での出産リスク)では有意さは見いだされていません。



レビューで用いられた研究の質、異質性、被験者の背景(BMIや体重)などによるバイアスは認められていません。


以上のデータから、

論文著者らは、

葉酸や鉄を含む微量栄養素含有サプリメントの投与による、
出産アウトカムへの有用性が支持される、

と結論しています。


また、この結論は、

複数の系統的レビューとも一致しており、

特に発展途上国の生殖可能年齢の女性に対して、

鉄や葉酸を含む微量栄養素含有サプリメントを推奨する強い根拠となる、

と考察しています。



最近では次の研究が知られています。


妊娠中のマルチビタミンサプリメントが小児の多動性リスクを低減






妊娠中には、ビタミンやミネラルの必要量が増加しますので、

米国では、妊娠中には、
Prenatal vitaminsとして、ビタミン類やミネラル類のサプリメントを摂取することは当然とされています。




妊娠中は、バランスの取れた食事に加えて、マルチビタミンおよびマルチミネラルサプリメントの摂取が必須です。


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