今月の内分泌腫瘍学の専門ジャーナル(電子版)に、ビタミンDによる子宮内膜増殖症への働きを検証した臨床研究が、イランのグループ(Kashan University of Medical Sciences)から報告されていました。
(Horm Cancer. 2017 Mar 10.)
ビタミンDは、抗炎症作用や免疫調節作用、抗がん作用など多彩な働きを有しており、
生活習慣病予防、未病対策のベーシックサプリメントとして広く利用が推奨されます。
転倒骨折予防として、
ビタミンDサプリメントによる健康寿命の延伸
も重要です。
DHCでは、ビタミンD3サプリメント(1,000 IU)を製品化しています。
さて、今回の研究では、
ビタミンDの摂取による内分泌代謝の改善および酸化ストレスの軽減を介したがんリスクへの作用が検証されました。
具体的には、
前がん病変とされる子宮内膜増殖症(EH)への作用を調べるために、
(子宮体癌取扱い規約では、子宮内膜増殖症および子宮内膜異型増殖症は「上皮性腫
瘍と関連病変」の項目中後者の関連病変として分類)
組織生検により子宮内膜増殖症(EH)と診断された患者60名を対象に、
・ビタミンD3サプリメント投与群
(50,000 IUを2週間ごとに12週間投与)
・偽薬投与群
の2群について介入が行われました。
解析の結果、
まず、血中ビタミンD値(25(OH)D)は、
12週間後の時点で、
偽薬群に比べて、
ビタミンD3サプリメント投与群において有意に増加していました。
(+12.0 ± 10.4 vs. +1.9 ± 7.1 ng/mL, P < 0.001)
また、
偽薬群に比べて、
ビタミンDサプリメント投与群では、
空腹時血糖値の有意な低下、
(-1.6 ± 7.0 vs. +2.1 ± 6.1 mg/dL, P = 0.03)
血中インスリン値の有意な低下、
(-0.8 ± 1.9 vs. +1.1 ± 3.5 μIU/mL, P = 0.01)
インスリン抵抗性(HOMA-IR)の有意な改善、
(-0.2 ± 0.6 vs. +0.3 ± 0.8, P = 0.01)
インスリン感受性指標(QUICKI)の有意な改善
(+0.003 ± 0.01 vs. -0.01 ± 0.02, P = 0.02)
が認められました。
さらに、
偽薬群に比べて、
ビタミンD3サプリメント投与群において、
炎症マーカーである血中hs-CRPの有意な減少、
(-1.9 ± 2.8 vs. -0.003 ± 2.0 μg/mL, P = 0.003)
抗酸化能の指標であるTACの有意な増加
(+62.5 ± 53.5 vs. +7.5 ± 34.1 mmol/L, P < 0.001)
が認められました。
以上のデータから、
子宮内膜増殖症と診断された今回の被験者群において、
ビタミンD3サプリメント(2週間ごとに50,000 IUを12週間)の投与によって、
糖代謝改善作用、抗炎症作用、抗酸化能の亢進が示唆されます。
今後、前がん病変としての子宮内膜増殖症の予後に対して、ビタミンD3の臨床的意義の検証が期待される分野です。
近年、ビタミンDは、骨の健康維持だけではなく、免疫調節作用や抗がん作用など、多彩な効果が示されています。
一般に、
健康保持や疾病予防、ヘルシーエイジングを目的としたビタミンD3サプリメントは、
1日あたり
25マイクログラム(1,000 IU)から、50マイクログラム(2,000 IU)が推奨されます
ビタミンD3サプリメントは、安全性、有効性、経済性に優れていますので、健康保持や疾病予防、あるいは多くの疾患での栄養状態を改善する前提条件に、ベーシックサプリメントとして広く利用されることが推奨できます。
多くの生活習慣病や慢性疾患、難治性疾患の患者群において、ビタミンD低値が示されており、ビタミンDサプリメントの臨床的意義が注目されています。
米国での関連学会は、下記の推奨をしています。
米国老年医学会は、1日あたり4,000 IUを推奨
米国老年医学会(AGS)では、高齢者における転倒や骨折を予防するために、血中ビタミンD値(25OH-D)が30 ng/mL (75 nmol/L)は必要としています。
そして、ビタミンDの推奨量は、1日あたり4,000 IUとしています。
(これは、食事、サプリメント、日光暴露による総量です。
なお、この量は、現実的には食事のみからでは不可能であるため、サプリメントを利用することになります。)
米国内分泌学会は、1日あたり1,500 IU〜2,000 IUを推奨
米国内分泌学会のガイドラインでは、1日あたりの所要を男女とも年齢によって、次の3段階に分けています。
1歳未満の乳児は400〜1,000 IU、
1歳〜18歳では600〜1,000 IU、
19歳以上では1,500 IU〜2,000 IU
サプリメントでは、ビタミンD3が用いられます。
日本からの報告では、
ビタミンDサプリメントのインフルエンザ予防効果
が知られています。
また、さまざまな生活習慣病では、血中ビタミンD値が低いことが知られており、健康保持や疾病予防のために、ビタミンDサプリメントの摂取が推奨されます。
(欠乏症の予防ということでは通常の食事からでも補えますが、疾病予防という目的では、1日あたり1,000〜2,000
IUの摂取が必要であり、サプリメントを利用することになります。)
今日では、ビタミンD欠乏症の典型例のような疾患は少ない一方、血中ビタミンDの低値が広く認められることから、生活習慣病の予防やアンチエイジングを目的としたビタミンDサプリメントの利用が推奨されます。
日本人の間でも、ビタミンDの潜在的不足/欠乏が顕著になっています。
たとえば、
日本人妊婦の90%がビタミンD不足、
血中ビタミンD値が高いと大腸腺腫リスクが低い
というデータがあります。
DHCでは、
ビタミンD3サプリメントを製品化しています。
ビタミンDサプリメントに対する効果には個人差がありますが、
臨床的には、ビタミンDサプリメントを1,000 IU/日の用量で投与すると、血中25ヒドロキシビタミンD値が10ng/mL増加する、
という報告もあります。
マルチビタミンのビタミンDはRDAのための設定ですので、別途、ビタミンDサプリメントの利用となります。
------------------------------------------------------------------
DHCは、トータルヘルスケア企業として地方自治体と連携し、健康づくり事業に取り組んでいます。ふるさと納税にも協力し、地方創生を支援しています。
地域での健康長寿社会の実現に、DHCとして貢献できるように努めています。
DHCが日本のサプリを健康にします。
「DHCの遺伝子検査 元気生活応援キット」で体質や疾患感受性を判定
サプリメントと医薬品の相互作用ハンドブック―機能性食品の適正使用情報
医療関係者のための健康食品情報サイト【DHCサプリメント研究所】
【健康食品FAQ】
DHCが第1位@利用している(利用したい)メーカー(経産省の調査)
------------------------------------------------------------------