サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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ノコギリヤシ+リコピン+セレンとタダラフィル(シアリス)は同等の作用 [2018年03月29日(木)]
今月の泌尿器科の専門ジャーナル(電子版)に、ノコギリヤシ+リコピン+セレンの複合サプリメントと、ED治療薬のタダラフィル(シアリス)との働きを比べた臨床研究が、イタリアのグループ(University of Catania)から報告されていました。
(BJU Int. 2018 Mar 22.)


男性では、加齢に伴って前立腺肥大症(BPH)による排尿障害などの症状が生じます。

良性疾患である前立腺肥大症に対して、サプリメントでは、ノコギリヤシ(学名serenoa repens)が用いられています。


ノコギリヤシの有用性は、メタ解析で示されています。

ノコギリヤシエキス(Permixon)は前立腺肥大症の下部尿路症状を改善する:メタ解析



さて、

今回の研究では、

下部尿路症状(LUTS)を有する患者において、

ノコギリヤシ+リコピン+セレンの複合サプリメントと、ED治療薬のタダラフィル(シアリス)との有用性と許容性が比較されました。


具体的には、

ランダム化オープンラベル非劣性試験として、

2015年5月から2017年1月にかけて、

LUTS患者427名(21施設、50歳から80歳)がエントリーし、

(被験者は、IPSSが12以上、ピークフローが15 ml/s以下、
PVR(post-void residual)が100 ml未満です。)

2:1の割合で、

複合サプリメント投与群(ノコギリヤシ+リコピン+セレンの複合サプリメント1タブレットを6ヶ月間投与)

タダラフィル(5mg/日, 6ヶ月間)投与群

の2群について、

6か月後のIPSSおよびピークフローの比較が行われています。

404名の被験者が試験を完了しました。


解析の結果、

複合サプリメント投与群では、実薬群に比べて、非劣性が見出されました。

IPSSは、-3.0 vs. - 3.0; p <0.01

IPSS-QoL は、-2.0 vs. -2.0; p<0.05、

ピークフローは、2.0 vs. 2.0; p<0.01

でした。


実薬群に比べて、

複合サプリメント投与群では、

ピークフローが3ポイント以上の増加を示しており、有意差があり、
(38.2% versus 28.1%; p = 0.04)


30%以上のピークフローの増加も、

実薬群に比べて、

複合サプリメント投与群群にて有意に高値でした。
(39.2% versus 27.3%; p <0.01)


一方、

IPSSスコアで3ポイント以上の増加を示した被験者の割合および、

IPSSで25%以上の減少を示した被験者の割合は、両群間で有意差は認められませんでした。


なお、

有害事象は、複合サプリメント投与群では4名(1.44%)、実薬群では10名(7.81%)に認められました。 (p <0.05)


以上のデータから、

下部尿路症状(LUTS)のIPSSやピークフローに対して、

ノコギリヤシ+リコピン+セレン複合サプリメントは、タダラフィルと同等の改善作用を有することが示唆されます。




良性疾患である前立腺肥大症に対して、サプリメントでは、ノコギリヤシ(学名serenoa repens)が用いられています。



ノコギリヤシに関しての臨床試験や基礎研究では、次のような報告があります。



ノコギリヤシエキス(Permixon)は前立腺肥大症の下部尿路症状を改善する:メタ解析



前立腺肥大症に対してノコギリヤシは医薬品と同等の効果を示す



ノコギリヤシ+ハルナール併用はハルナール単独よりも有効



男性型脱毛症(AGA)に対するノコギリヤシの効果


ノコギリヤシの安全性を示した臨床試験


・ノコギリヤシによる前立腺肥大症と勃起障害の症状改善作用


・前立腺の健康維持にはノコギリヤシ+リコピン+セレン


・ノコギリヤシによる細胞増殖抑制作用


・ノコギリヤシによるBPH症状改善作用



・ノコギリヤシの前立腺肥大症改善作用



・前立腺切除術前のノコギリヤシ投与の効果


・ノコギリヤシ複合サプリによる慢性前立腺炎改善効果


・ノコギリヤシ・カボチャ種子による前立腺肥大症


・前立腺切除術の出血にノコギリヤシは影響しない



・ノコギリヤシでは医薬品との相互作用報告はなし



・男性型脱毛症とノコギリヤシ


・ノコギリヤシの安全性に関する系統的レビュー


・前立腺炎に対する補完療法としてのノコギリヤシ







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