今月の補完代替医療の専門ジャーナルに、シトラス・アランチウムのエッセンシャルオイルを用いたアロマセラピーによる月経前症候群への有用性を検証した臨床研究が、イランのグループ(Shiraz University of Medical Sciences)から報告されていました。
(Complement Ther Clin Pract. 2018 Aug;32:1-5)
アロマセラピーは、安全性が高い補完療法の一つであり、
疼痛や不眠症などさまざまな病態に広く利用されています。
女性の健康に関する有用性も示されています。
アロマが閉経後の女性の性機能を改善する:メタ解析
http://www.dhcblog.com/kamohara/archive/4425
今回の研究では、
シトラス・アランチウム(Citrus aurantium)の花に由来するエッセンシャルオイル(精油)を用いたアロマセラピー(芳香療法)による、
月経前症候群への作用が検証されました。
具体的には、
ランダム化二重盲検臨床試験として、
2016年3月から17年2月にかけて、
大学生62名を対象に、
・0.5%のシトラス・アランチウムのフラワー(花)精油のアロマセラピー施行群、
・対照群:無臭のアーモンドオイル
の2群について、
月経周期の黄体期に行われ、
介入前、介入後1カ月、2ヵ月の時点で、
月経前症候群の症状に関する評価として、
PSST質問票が調べられました。
解析の結果、
PMSの症状に関するスコアの平均は、
介入1ヶ月後の時点で、
シトラス・アランチウム精油アロマセラピー施行群で有意な軽減、
(p < 0.003)
2ヶ月後の時点でも有意な軽減
(p < 0.001)
が見出されました。
また、
心理的な症状の平均スコアも、
介入群において、有意な改善が認められました。
(p < 0.001)
なお、
身体機能の指標と、社会機能の指標では、有意な変化は見出されませんでした。
(p > 0.05)
以上のデータから、
シトラス・アランチウム花由来の精油によるアロマセラピー(芳香療法)により、
月経前症候群の症状軽減作用が示唆されます。
アロマテラピーは、安全性が高く、補完療法として様々な分野に用いられています。
最近の研究では、
アロマセラピーによる認知症改善作用
アロマセラピーによる術後の鎮痛効果
アロマセラピーによるストレス軽減効果@看護師
アロマセラピーによる掻痒改善効果@慢性維持透析患者
も示されています。
なお、
日本では、アロマセラピーの精油(エッセンシャルオイル)は雑貨扱いになっており、
品質が玉石混淆です。
したがって、一定以上の品質を有する、質の高いアロマセラピー製品を選ぶ必要があります。
DHCでは、
アロマセラピーの関連製品を扱っています。
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