今月の産婦人科学の専門ジャーナル(電子版)に、妊娠第1期のコーヒー・お茶の摂取と、妊娠糖尿病リスクとの関連を調べたコホート研究が、米国のグループから報告されていました。
(
BJOG. 2014 Jun 20)
これまでの多くの研究において、
コーヒーや緑茶、紅茶の摂取による健康維持・生活習慣病予防効果が示されています。
コーヒーに含まれるポリフェノールの1種、クロロゲン酸の抗酸化作用、緑茶カテキンなどの作用を介した効果と考えられています。
コーヒーやお茶の摂取と、
(妊婦ではない、一般の成人において)2型糖尿病のリスク低下作用も知られています。
そこで、今回の研究では、
妊娠第1期におけるコーヒーやお茶の摂取と、
妊娠糖尿病との関連が検証されました。
具体的には、
デンマークにおける1996-2002年の間のコホート研究として、
非糖尿病の妊婦71 239名が対象となり、
妊娠第1期のコーヒーやお茶、あるいは総カフェインの摂取量と、
妊娠糖尿病との関連が検証されました。
(Danish National Birth Cohort)
解析の結果、
まず、被験者の81.2% (n = 57 882)が、コーヒーやお茶を摂取しており、
妊娠糖尿病は、1.3% (n = 912) に認められました。
一方、
コーヒーやお茶の非摂取群での妊娠糖尿病は、
1.5%でした。
コーヒー摂取者の間では、
1日8杯以上の高摂取群(1.8%)において、妊娠糖尿病が最も高率に見出されています。
お茶の摂取群では、用量による差は認められませんでした。
年齢や社会的職業的な背景、BMI、喫煙、コーラ飲料摂取などの交絡因子で補正後、
コーヒーの摂取とお茶の摂取は、妊娠糖尿病のリスクを抑制する傾向が見出されたということです。
(コーヒー;RR ≥8 versus 0 cups/day = 0.89 [95%CI 0.64-1.25])
(お茶:RR ≥8 versus 0 cups/day = 0.77 [95%CI 0.55-1.08]).
ただし、
非喫煙者で1日8杯以上のコーヒーの摂取は、妊娠糖尿病のリスクを上げる傾向も見られています。
その他、カフェイン摂取量と、妊娠糖尿病との関連は、認められませんでした。
以上のデータから、
妊娠第1期におけるコーヒーやお茶の適量の摂取は、
妊娠糖尿病のリスクをあげることはなく、
むしろ、リスクを低下させる傾向が示唆されます。
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