サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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ベジタリアン食による内分泌代謝指標への働き [2015年09月18日(金)]
今月の栄養学の専門ジャーナルに、ベジタリアン食による内分泌代謝指標への好影響を示した臨床研究が、台湾のグループ(National Health Research Institutes)から報告されていました。
(Br J Nutr. 2015 Sep 10:1-8.)



先行研究(横断研究)では、ベジタリアン食は非ベジタリアン食に比べて、内分泌代謝指標へ好影響を与えることが示唆されています。

今回の研究では、縦断研究として、ベジタリアン食による脂質代謝への作用が検証されました。


具体的には、1994年から2008年までの台湾での健康スクリーニングデータベースから、

ラクトオボベジタリアン4,415名、
ラクトベジタリアン1,855名、
ビーガン1,913名、
と、
年齢や性別、地域を一致させた非ベジタリアンが対象となっています。

縦断的なフォローアップの解析の結果、

非ベジタリアン食に比べて、

ビーガン食では、肥満リスクが1年ごとに7%低下、
(7 %; 95 % CI 0·88, 0·99)

ラクトベジタリアン食では、
収縮期血圧上昇のリスクが1年ごとに8%低下、
(8 %; 95 % CI 0·85, 0·99)

血糖値の上昇リスクが1年ごとに7%低下、
(7 %; 95 % CI 0·87, 0·99)


ラクトオボベジタリアン食では、
HDL値の増加が1年ごとに7%
(7 %; 95 % CI 1·03, 1·12)
という結果でした。


また、横断研究データの比較では、

いずれのベジタリアン食でも、非ベジタリアンに比べて、
HDL値とTG値以外に、内分泌代謝関連指標への有意な好影響が認められたということです。

なお、HDLやTGについては、ベジタリアン食の中で、炭水化物や果糖の摂取が過剰になっているためと考えられます。


以上のデータから、
栄養学的に適切なベジタリアン食であれば、
内分泌代謝指標に対する好影響が考えられます。




生活習慣病とライフスタイルとの関連については,下記の研究が知られています。



地中海食で死亡率が半減する



低炭水化物(糖質制限)食と地中海食は低脂肪食よりも有効



オリーブオイルの摂取10gで全死亡率が7%低下



地中海食がメタボを抑制



バージンオリーブオイルとナッツ類を含む地中海食の抗炎症作用



バージンオリーブオイルの心臓病予防作用




ベジタリアン食による心血管疾患リスク低下作用




ベジタリアン食による血圧低下作用@メタ解析




なお、ベジタリアン食であれば何でも健康的になる、というわけではありません。


(例えば、野菜はナシで、パスタにチーズ、パンの組み合わせでも、ラクトオボにはなりますが。)


もちろん、栄養学的にバランスの取れた、適切なベジタリアン食を摂取することが重要です。



一般に、植物性食品の摂取が多いベジタリアン食では、ファイトケミカル・ポリフェノールの摂取が多く、抗酸化作用を介した生活習慣病の予防効果が想定されます。


北米の栄養士会が共同で発表した見解によると、「適切に準備されたベジタリアン食は、健康に有益であり、必要な栄養素を満たしており、いくつかの疾患の予防や治療にも利点がある」とされています。


実際、これまでの疫学研究によって、肉食をする人々に比べて、ベジタリアンでは生活習慣病が少ないことが示されています。

ベジタリアン食による具体的な効果として、肥満、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患、高血圧、脂質異常症、糖尿病、前立腺がん、大腸がんの発症リスクが低下します。

また、日本人ベジタリアンを対象にした調査でも、ベジタリアンは、非ベジタリアンと比べて、体格指数(BMI)、血圧、血中総コレステロール値、中性脂肪値が有意に低いことが見出されています。




DHCでは、良質の植物性食品として、
次のような関連製品を取り扱っています。



DHC発芽玄米



DHC発芽玄米麺



エクストラバージンオリーブオイル



ところで、最近の研究によって、糖質制限食・低炭水化物食よる減量・ダイエット効果や2型糖尿病での血糖コントロール改善効果が明らかとなっています。


また、
植物性たんぱく質および植物性脂質による心臓病リスク低減作用が知られています。



医学的に適切ではない糖質制限食のパターンとして、「糖質制限食・低炭水化物食では、‘焼き肉・ステーキ’食べ放題」があります。
動物性たんぱく質や動物性脂質の過剰摂取は、心血管疾患リスクを高めることが懸念されます。


植物性食品をベースにした糖質制限食・低炭水化物食による体重と脂質代謝への効果として、

エコアトキンスダイエットの減量と脂質代謝改善作用



といった研究もあります。


DHCでは、

肥満・糖尿病・アンチエイジング・ヘルシーエイジング(健康長寿)のための食事として、

「‘ゆるやか’糖質制限」(緩やかな糖質制限食・低炭水化物食)を推奨しています。



最新の科学的根拠を俯瞰すると、

「緩やかな糖質制限食・低炭水化物食」を基本とした食生活が、

「ヘルシーエイジング(健康長寿)」

「ダイエット(適正体重の維持)」

「アンチエイジング(抗加齢)」

に有用であると考えられます。




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