今月の生殖医学の専門ジャーナル(電子版)に、妊娠中のセントジョーンズワート利用と、妊娠アウトカムへの影響に関する研究が、デンマークのグループ(Aarhus University)から報告されていました。
(
Reprod Toxicol. 2015 Nov 1.)
軽症から中等度のうつ病に対しては、
セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ、学名Hypericum perforatum)の有効性と安全性が知られています。
セントジョーンズワートは、SSRIやSNRIといった抗うつ薬と同等の効果があり、
かつ、副作用が少ないことが示されています。
そのため、
欧米では、セントジョーンズワートがうつ状態に対して広く利用されています。
さて、今回の研究では、
妊娠中のセントジョーンズワート摂取による妊娠アウトカムへの影響について、
潜在的な有害事象リスクの有無が検証されました。
具体的には、
デンマーク全国出生コホート(DNBC)のデータから、
90,128名の女性と、
妊娠中にセントジョーンズワートを摂取した女性38名を対象に、
セントジョーンズワート利用と、
妊娠期間、
早産、
出生体重、形成異常、
Apgarスコアとの関連が調べられています。
まず、
早産は、両群間で差は認められませんでした。
形成異常についても、両群間で有意差は認められませんでした。
(SJW;8.1% vs 対照群3.3%; p=0.13)
(なお、SJW群が高く見えますが、実数は3例であり、有意差はなく、因果関係は認められないと考察されています。)
以上のデータから、
妊娠中におけるセントジョーンズワート利用において、一定の許容性が示唆されます。
一般に、
医薬品でもハーブ・薬用植物でも、妊婦を対象にした臨床試験はまず行われませんので、
妊娠中・授乳中は利用を避ける、
妊娠中・授乳中の安全性は確立していない
といった注意書きが記載されています。
今回の研究では、一定の許容性・安全性が示唆されますが、
コホート研究での検討ですので、引き続いてエビデンスの構築が必要とは考えられます。
(妊娠中や授乳中に利用する場合には、主治医と相談しながら、念のために臨床指標をモニタリングすることが原則です。)
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