通勤電車の中のお供に欠かせない文庫本
1年でどのくらい読んでいるでしょうか?
そんな中で久々に涙をこらえられなかったのが
宮部みゆきの時代小説「おそろし」です
近在の旅籠の娘おちかは自身の辛い経験から、
生まれ育った川崎を離れ、叔父夫婦が棒手振りから
大きくした江戸の袋物屋「三島屋」に身を寄せます。
旅籠の娘として働いてきたおちかは、三島屋で
お嬢さんとして過ごすよりも、働いている方が気が
紛れるからと、女中として働くことを望むのですが、
叔父から命じられたのは江戸中のふしぎ話を集めること。
この物語は女中として働くおちかが時々耳にする
江戸のふしぎな話を集めながら、自分の辛い過去との
つきあい方を学んだり、少しずつ成長していく物語です。
短編なので1話1話は短いのですが、とにかく重い
生きている人間はおそろしい。
いや、そもそも生きていくこと自体がもうおそろしい。
世の中は思い通りにならないこと、目を背けたいこと、
思いがけない辛いこと、悲しいことに溢れている。
江戸の世も現代も変わらないことなのかもしれません。
そんなおそろしい世でおちかは何をみつけるのか。
続編の「あんじゅう」とセットでおすすめです。
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